2025年12月、日本銀行は政策金利を約30年ぶりの水準となる0.75%程度に引き上げる決定を下しました。
長く続いた「超低金利時代」がいよいよ終わりを告げ、私たちは本格的な「金利のある世界」へと足を踏み入れています。
この歴史的な転換点は、私たちの貯蓄やローン、そして資産運用にどのような影響を与えるのでしょうか。
1. 歴史的転換点:政策金利0.75%がもたらす意味
今回の利上げにより、政策金利は0.5%から0.75%へと引き上げられました。
これは1990年代半ば以来、約30年ぶりの高水準です。
市場の予想に沿った決定であり、過度な円安の抑制と「物価と賃金の好循環」を確かなものにする狙いがあります。
金利が上がったとはいえ、物価上昇率を考慮した「実質金利」は依然として低く、経済を冷え込ませない範囲での慎重な正常化が進んでいます。
2. 家計への影響:「貯蓄」は追い風、「ローン」は要警戒
金利の上昇は、私たちの家計に「プラス」と「マイナス」の二面性をもたらします。
- 【プラス面】預金利息の増加
普通預金や定期預金の金利が目に見えて上昇しています。
長らく「預けても増えない」のが当たり前でしたが、現金を保有する世帯にとっては、リスクを抑えながら利息を受け取れる環境が戻ってきました。 - 【マイナス面】住宅ローン金利の上昇リスク
特に影響が大きいのが「変動金利型」の住宅ローンです。
政策金利の上昇に伴い、今後は返済額が増加する可能性があります。
「5年ルール」や「125%ルール」がある場合でも、元本の減りが遅くなるリスクがあるため、家計のシミュレーションを再確認することが不可欠です。
3. 資産運用の新展開:10年ぶりに「国内MMF」が復活
金利上昇により、投資の選択肢が劇的に広がっています。
その象徴が、国内MMF(マネー・マネジメント・ファンド)の復活です。
- MMFとは
公社債などで運用される投資信託で、元本の安全性が高く、預金よりも高い利回りが期待できる商品です。 - なぜ今注目か
マイナス金利下では運用困難として姿を消していましたが、2026年に向けて各社が再開を予定しています。
今後は「株式一本槍」ではなく、MMFや個人向け国債、債券ファンドなどを組み合わせた、「金利を味方につける分散投資」が資産形成の鍵となります。
まとめ】常識をアップデートしよう
「金利ゼロ」を前提としたこれまでのマネープランは、もう通用しません。
預金・ローン・投資のすべてにおいて、現在の金利水準に基づいた「最新の常識」にアップデートすることが、大切な資産を守り、増やすための第一歩です。

